【必見】『やりすぎ支援』はやめましょう!”してはいけない2つの理由”を徹底解説
この記事の内容をざっくりと
- 『やりすぎ支援』はダメです!
- 『やりすぎ支援者』はそのことを中々分かってくれませんので、論理的な助言が必要です!
- 『やりすぎ支援』がダメな理由は、「エンパワメントが損なわれるから」
「再現性がないから」という2点です!
やりすぎ支援
支援者として日々従事をする皆様の周りに、
「あそこまでやらなくてもいいのに・・・」
「あれでは逆効果だ・・・」
と思ってしまうような、必要以上に利用者さんに構ったり、手厚くし過ぎたり、
あまつさえ 「身の回りの事は全てやってあげる!」
それぐらいの気構えでいる、"やりすぎ支援者"さんはいませんか?
このような方が行う、
いわゆる『やりすぎ支援』が当記事のテーマです。
"やりすぎ支援者"は『やりすぎる』が故に利用者さんに重宝され、ご自身も気分よくそれをされていることが多いですが、
はっきり言って最悪です!
今すぐ是正が必要です!
それはなぜか?
これについて当記事で述べていきたいと思います!
やりすぎ支援はなぜダメなのか?
皆様も、周りの"やりすぎ支援者"の方に、
「やりすぎたら相手のためにならないよ」
といった助言をされたことがあると思います。
しかし、中々その旨を理解してもらえずにやりすぎ支援をやめてもらえないのが実情なのではないでしょうか?
そもそも悪気があってしている訳ではありませんので、中々分かってもらえないのは無理もありません。
であれば、より論理的に説明が必要であり、
『やりすぎ支援が"なぜダメなのか?"』
ということをしっかりと説明し、それをクリアに理解して頂く必要があります!
そして、この『やりすぎ支援は"なぜダメなのか?"』ですが、
筆者が考える理由は2点あって、
- エンパワメントが損なわれるから
- 再現性がないから
以上のことを論理的に説明し、"やりすぎ支援者"に理解して頂く必要があると考えています。
ではこの2点について、順に解説をしていきます!
『エンパワメント』が損なわれるから
皆様におかれましては釈迦に説法になることと思いますが、
再度『エンパワメント』について確認をさせて下さい!
障害福祉におけるエンパワメントとは、
「障害者を保護すべき対象として扱うことが自立を妨げる社会的抑圧となり、結果、能力があるにも関わらず人間としての生き方が保障されない状況に陥っているのではないか」
という問題提起から生まれた考え方です。
つまり、
- 自立した生活をするための力を養うこと
- 持っている能力を最大限発揮できるようにすること
このような意味合いであると私は教わってきました。
我々支援者が利用者さんと直に接するのは、その生活の"ごく一部"でしかありません。
言い換えますと、利用者さんは否が応でも、生活の内のほとんどを1人でこなさなければならないのです。
このようなことから、
- 自立した生活をするための力を養うこと
- 持っている能力を最大限発揮できるようにすること
先程申し上げたこの2点、つまり『エンパワメントが』非常に重要であり、
このチャンスを奪う『やりすぎ支援』は、広い視点で物事を見ると、明らかに利用者さんのためにならないということが言えるでしょう。
仕事は顧客のためにするものです。
自分のためにするものではありません。
その場で感謝されることよりも、利用者さんのためになっているのか?ということを常に考えて支援をしていかなければならないのです。
再現性がないから
支援を行う上で、再現性のないものは支援ではないと筆者は考えています。
では、 再現性のある支援とは?端的に説明すると、
『誰がやっても同じ成果を残すことができる支援、
または方法論』
であると筆者は捉えております。
そして、『やりすぎ支援』は再現性がないからダメであると先に論じましたが、
なぜ再現性がないといけないのか?
それは、支援という仕事は、利用者さんの一生を支える仕事であるからです!
利用者さんの人生にずっと寄り添える人間なんてほとんどいません。
つまり、近い将来に、『自分ではない誰か』に引き継ぐことの出来る、
『誰にでもこなせる』支援を行わなければいけないのではないでしょうか?
例を用いて説明をしていきます。
例えば男性利用者さんが担当交代をきっかけに以下のことを言ったとします。
「Aさん(♂)は生活のことから趣味や遊びのことまで何でも一緒にやってくれたのに、後任のBさん(♀)はAさんと比べて全然何もしてくれません!!Aさんは僕にとって最高の支援者でした・・・Bさんの支援はもういりません!」
やりすぎ支援の最たる例です。
利用者さんにとってAさんは確かに"いい"支援者だったのでしょう・・・
では、果たしてこれはいい支援だったのでしょうか?
考えるまでもなく「NO」です!
はっきりと言ってAさんは自己満足の域を出ないレベルの低い仕事をしたと言えるでしょう。
何でもしてあげた、つまり『やりすぎた』ばかりに"何でもしてもらえるんだ"という半ば勘違いを抱かせてしまった・・・
加えて、エンパワメントも明らかに損なわれてしまっています
そして何よりも、再現性のない支援をした結果、異性であるBさんがまかなうことの出来ない支援内容となってしまっており、その結果支援拒否となってしまった・・・
という例です。
Aさんが再現性を意識して支援をしていればこうはならなかったでしょうし、
ましてやこの利用者さんは今後どうなっていくのでしょうか?
考えたくもありませんね・・・
このようなことを念頭に踏まえ、繰り返しとはなりますが、
支援を行うに当たって、
その場で感謝されることよりも、利用者さんのためになっているのか?ということを常に考えて支援をしていかなければならないのです。
そして、支援という仕事の特性上、
近い将来、『自分ではない誰か』に引き継ぐことの出来る、誰にでもこなせる再現性のある支援を行わなければなりません。
以上のことより、再現性のない支援はよくないということがご理解頂けたとともに、
やりすぎ支援がダメな理由についても併せてご認識を頂けたかと思います。
【まとめ】『やりすぎ支援』はやめましょう!"してはいけない2つの理由"
当記事では、
- 『やりすぎ支援』はダメです!
- 『やりすぎ支援者』はそのことを中々分かってくれませんので、論理的な助言が必要です!
- 『やりすぎ支援』がダメな理由は、「エンパワメントが損なわれるから」
「再現性がないから」という2点です!
ざっくりと以上のことについてご紹介をさせて頂きました!
『やりすぎ支援』は間違いなく利用者さんのためになりません。
そして、それをしてしまう支援者さんの多くは悪気はなく、良かれと思ってそれをしています。
ですので、しっかりと論理的に「なぜダメなのか?」ということを説明し、ご理解いただく必要があるということです。
少しでも当記事で皆様のお役に立てましたなら幸いです!
では!
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